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森美術館
森美術館
〒106-6150 東京都港区六本木6-10-1
六本木ヒルズ森タワー 53階



「アネット・メサジェ:聖と俗の使者たち」
― 人間の心の奥深くへ投げかけられる“メッセージ” ―

会期:2008 8/9(土)〜11/3(月・祝) 展覧会は終了しました。
開館時間:10:00〜22:00 (火10:00〜17:00)*9/23(火)は22時まで
いずれも入館は閉館時間の30分前まで 会期中無休
会場:森美術館
六本木ヒルズ森タワー53階


フランス現代美術を代表する女性アーティスト、日本初個展

「アネット・メサジェ:聖と俗の使者たち」展は、フランスを代表する女性アーティストであるアネット・メサジェを紹介する日本初の大規模な個展です。彼女が創り出すさまざまな素材を用いたオブジェやインスタレーションは、奇妙で幻想的な世界へ見る者を引き込みます。それらは、彼女の名前“メサジェ”を体現するかのように強烈な“メッセージ”を内包しており、人間の心の奥深い部分へ何かを投げかけてくる「使者」となります。

メサジェは絵、写真、拾い集めたオブジェ、言葉、ぬいぐるみ、布、編み物などを用いて、聖と俗、ユーモアと恐怖、愛と悲しみ、裏と表など人間の奥深い、相反する感覚を日常の視点からつむぎだします。90年代半ばから現代美術の世界で多用されるようになった素材を70年代からいち早く使用し、個にまつわる物語を作品化してきました。最近では相反するふたつの要素をはらむ人間の複雑さを機械仕掛けの大規模なインスタレーション作品で展開し、特にその評価を高めています。2005年には、ヴェネチア・ビエンナーレにフランス館代表アーティストとして参加、金獅子賞を受賞し、大きな話題をさらいました。変化し続ける彼女の作品は視覚的にも楽しめ、現代の若者はもちろん、さまざまな世代にアピールする独特の魅力に富んでいます。

本展はパリのポンピドゥー・センターをはじめ、フィンランド、韓国を巡回した国際展です。森美術館ではメサジェとともに展示作品の選択を行い、ギャラリー空間を生かしたスケールの大きな展示を試みます。
「アネット・メサジェ」
1943年生まれ、1960年代より制作活動を開始し、70年代以降数多くの個展やグループ展に参加。2005年のヴェネチア・ビエンナーレでは、フランス館代表として機械仕掛けの大規模なインスタレーションを発表し、金獅子賞を受賞。フランスのみならず、現代美術の世界では大変重要な存在となっている。


「アネット・メサジェ:聖と俗の使者たち」展―その中から4作品を紹介します。


・画像をクリックすると大きな画像で、ご覧いただけます。

アネット・メサジェ《キマイラ》

《キマイラ》1982-1984年
サイズ可変
アクリル、油彩、白黒写真、メッシュ
Courtesy: Marian Goodman Gallery, Paris/New York
Photo: Adam Rzepka
ギリシア神話に登場するキマイラは口から火を吹く怪獣。得たいの知れない生きものが飛び出した一瞬は恐怖を感じるが、それが夢だとわかって安堵するような幻想と現実の世界を示すこの作品は、ホラー映画のワン・シーンを想起させる。


アネット・メサジェ《噂》

《噂》2000-2004年
100x235x43cm
布、ぬいぐるみ、紐
マラン・カーミッツ・コレクション、パリ
Photo: Marc Domage

一見愛くるしい目のついた身体の一部のようなぬいぐるみたちは、アルファベットでRUMEURと読める。「噂」によって翻弄される人間の在り様を、ぬいぐるみの人型が物語っているようだ。


アネット・メサジェ《つながったり分かれたり》

《つながったり分かれたり》2001-2002年
サイズ可変
コンピュータ、布製自動人形、縄、滑車、電動機、ケーブル、木製槍、布製玩具、布製柱と棚
ポンピドゥーセンター・パリ国立近代美術館蔵
Photo: Adam Rzepka

ヨーロッパで狂牛病が発生し、多くの牛が死んだ事実に触発されて制作。家畜と人間の双方の関係を問いかけ、動きを入れたインスタレーションで、2002年の「ドクメンタ11」に出品され、注目を集めた。


アネット・メサジェ《ふくらんだりしぼんだり》

《ふくらんだりしぼんだり》2006年
サイズ可変
パラシュート布に着彩、コンピュータ制御の送風機
Courtesy: Manrian Goodman Gallery, Paris/New York

脳や胃などの内臓や、足や口などの外部を模した身体のパーツは、まるでそれ自体が呼吸している生きもののように、収縮・膨張を繰り返す。内部と外部、接続と分断、独立と依存など、複眼的なメサジェ独特の視点を身体に重ね、人間の「生」を示す作品。


パブリックプログラム
キュレータートーク *日本語のみ
展覧会を担当したキュレーターが、作品について語ります。
日時:2008年8月27日(水) 19:00-20:00
        10月11日(土) 15:00-16:00
ガイド:逢坂恵理子(森美術館アーティスティック・ディレクター)
会場:森美術館53階展示室内(展示室入口にご集合ください)
定員:各回30名(当日先着順、予約不要)
料金:無料(要展覧会チケット)

「こどもツアー」
展覧会のこともっと知りたい、楽しみたいという小学生のためのツアーです。
日時:2008年8月26日(火)11:00-12:00
会場:森美術館展示室内
対象:小学生
定員:20名(要予約)
料金:無料(要展覧会チケット)
予約:要予約

「手話ツワー」
手話と言葉で展覧会を楽しむツアーです。手話をお使いにならない方も気軽にご参加ください。
日時:2008年9月26日(金) 19:00-20:00
会場:森美術館展示室内
対象:一般
定員:10名(要予約)
料金:無料(要展覧会チケット)
予約:要予約

「耳と手でみるアート」
視覚障害をお持ちの方を対象とした、スタッフとの対話を通してアートを楽しむツアーです。
日時:2008年10月11日(土)11:00-12:30
会場:森美術館展示室内
対象:視覚障害をお持ちの方
定員:8名(要予約)
料金:無料(要展覧会チケット)
予約:要予約

お申し込み:www.mori.art.museum
*上記のほかサポートスタッフによるギャラリートーク、学校プログラムなどを予定しています。詳しくはお問い合わせください。
お問い合わせ:森美術館学芸部 パブリックプログラム
Tel:03-6406-6101 Fax:03-6406-9351 E-mail:ppevent@mori.art.museum

主催:森美術館、ポンピドゥーセンター・パリ国立近代美術館、朝日新聞社
後援:フランス大使館
助成:CULTURESFRANCE
協賛:株式会社大林組
協力:日本航空、ニコラ・フィアット、ボンベイ・サファイア日仏交流150周年記念公認イベント
お問い合わせ:TEL03-5777-8600 (ハローダイヤル)

森美術館
〒106-6150 東京都港区六本木6-10-1
六本木ヒルズ森タワー 53階


参考資料:「アネット・メサジェ:聖と俗の使者たち展」Press Release・森美術館

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